有料老人ホームは全部で3種類|サ高住や特養との違いも解説

有料老人ホームとは?

有料老人ホームは高齢者の心身の健康を守り、安定した生活を提供するための介護施設です。
「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3種類に分けられており、施設の種類によって想定される入居者の介護度や健康状態は異なります。

設置主体に制限はなく、社会福祉法人から民間企業まで幅広くあります。ただし、都道府県知事への届け出が必須です。

有料老人ホームの種類

有料老人ホームには3種類あり、入居条件・費用・特徴などが異なります。ここでは3種類の特徴についてそれぞれご紹介します。

介護付き有料老人ホーム

入居条件:65歳以上 自立、要支援1~要介護5
費用:入居一時金 約0~数千万円 月額費用:約15万~30万円
特徴:
・24時間体制の介護サービスを受けられる
・医療ケアも対応可能

介護付き有料老人ホーム(「介護付き」)は、特定施設入居者生活介護の指定を受けた有料老人ホームです。介護スタッフが24時間常駐しているので、昼夜問わず緊急時にも対応できます。

提供される介護サービスには介護保険が適用されるので、要介護度ごとに定められた一定の自己負担額(1~3割)のみで利用できます。

介護専用型、混合型の2種類があり、混合型であれば要介護認定を受けていない人でも入居可能です。

住宅型有料老人ホーム

入居条件:60歳以上 自立、要支援1~要介護5(主に介護度が低い人)
費用:入居一時金 約0~数千万円 月額費用:約15万~30万円
特徴:
・生活支援等のサービスを受けられる
・介護サービスは必要に応じて外部と契約

住宅型有料老人ホーム(「住宅型」)は、介護度が比較的低い方に向けた有料老人ホームです。

施設内では介護サービスに対応していないので、利用したい場合は外部の事業所と契約する必要があります。
必要な介護サービスに絞って契約できる分、利用機会が少ない間はお得です。通常は1~3割負担ですが、要介護度ごとに定められた単位数を超えてサービスを受ける場合は、超過分が10割負担となるので注意しましょう。

入居条件は施設ごとの差が大きく、施設によっては夜間の介護が必要な方や医療的ケアが必要な方、認知症のある方は入居ができない可能性があります。

健康型有料老人ホーム

入居条件:60歳以上 自立
費用:入居一時金 約0~数千万円 月額費用:約15万~40万円
特徴:
・食事提供等のサービスを受けられる
・介護が必要になったら退居しなくてはならない

健康型有料老人ホーム(「健康型」)は、介護なしで自立した生活を送れる方を対象にした有料老人ホームです。食事提供や生活相談などのサービスがあります。
入居後、介護が必要な状態になった場合は退去する必要があるので注意しましょう。
費用は他の有料老人ホームと比べると割高です。

「健康型」は施設数が非常に少ないため、実際は「サービス付き高齢者向け住宅」や「シニア向け分譲マンション」への入居を検討するケースが多いでしょう。

有料老人ホームの主なサービス

介護サービスや医療ケア、生活に必要なさまざまなサービスを提供している有料老人ホーム。しかし種類によってそのサービス内容は異なります。
ここでは3種類の有料老人ホームにおける上記サービス提供の有無についてご紹介します。

生活相談

介護付き 〇
住宅型  〇
健康型  〇

施設での生活における心配ごとや気になることを、常駐の生活相談員へ自由に相談できるサービスです。相談内容によっては施設の職員や家族、外部の関係機関などにも連携します。

生活相談員は、主に相談、援助、支援に対応する専門のスタッフで、社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を持つ人が業務にあたります。

食事提供

介護付き 〇
住宅型  〇
健康型  〇

栄養バランスはもちろん、入居者の体調や健康状態に合わせた食事を提供します。
持病を考慮して献立を変更したり、誤嚥防止の工夫を凝らしたりしているので、自立の方だけでなく要介護度が高い方でも安心です。

施設によって食事内容は異なり、なかにはメニューを選べる施設や、地域の食材を生かした食事をつくる施設、高級割烹やフルコースのような料理を提供する施設もあります。

レクリエーション

介護付き 〇
住宅型  〇
健康型  〇

有料老人ホームでは、身体的な健康保持、認知症予防のためのレクリエーションを行います。
手先を使うものから全身を動かすような運動まで幅広くあり、施設によっては季節に応じたイベントを行うことも。基本的に介護職員たちによって企画されます。
入居者の新たな趣味や楽しみの発掘、入居者同士の交流にも繋がるサービスです。

介護サービス

介護付き 〇
住宅型  △
健康型  ×

食事・入浴・排泄等の身体介助や、掃除・洗濯等の生活補助、定期的な安否確認や入居者からのコールなどに対応しています。

「介護付き」であればこれらすべてに対応していますが、「住宅型」で介護サービスを受ける場合は、外部の事業所と別途契約して必要な介護サービスだけを利用します。

リハビリ

介護付き 〇
住宅型  △
健康型  ×

加齢や病気、怪我などが原因で身体機能が低下した入居者を対象に訓練を行います。

「介護付き」であれば、理学療法士、作業療法士、看護師などの機能訓練指導員によって、ケアプランに沿ったリハビリが行われます。
一方「住宅型」では、外部のサービス事業所と契約することでリハビリを受けることができます。

医療ケア

介護付き 〇
住宅型  △
健康型  △

「介護付き」では、常駐の看護職員によるケアを受けることができます。対応できるのは血圧測定や服薬管理、軽い怪我の手当てなどですが、施設によっては、経管栄養や在宅酸素の管理、インスリンの投与といった医療ケアも可能です。
ただし、高度なケアや付きっきりのケアは対応が難しいことが多いでしょう。

「住宅型」「健康型」では看護職員や医師の常駐義務はありませんが、医療機関との連携があり、訪問診療を行っている場合もあります。

介護付き有料老人ホームと特別養護老人ホーム(特養)の違い

介護付き有料老人ホーム
入居条件:65歳以上 自立、要支援1~要介護5
費用:入居一時金 約0~数千万円 月額費用 約15万~30万円
特徴:
・24時間体制の介護サービスを受けられる
・サービス内容や費用は施設ごとに大きく異なる

特別養護老人ホーム(特養)
入居条件:65歳以上 原則要介護3以上
費用:入居一時金 - 月額費用 約15万
特徴:
・24時間体制の介護サービスを受けられる
・公的施設のため費用が低額
・待機時間が発生することがある

「介護付き」は主に民間企業が運営しており、入居一時金が必要で月額費用も高めです。一方、公的施設の特養では入居一時金が発生せず、比較的低額な費用で入居可能なことから人気があります。

どちらも24時間体制の介護サービスを受けられますが、「介護付き」では職員の配置数を基準より増やしていたり食事や設備が充実していたりと、独自のサービスを提供していることがメリットです。

また、特養はでは入居待ちが発生することが多いですが、「介護付き」は比較的すぐに入居できる可能性が高いでしょう。

住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の違い

住宅型有料老人ホーム
入居条件:60歳以上 自立、要支援1~要介護5(主に介護度が低い人)
費用:入居一時金 約0~数千万円 月額費用 約15万~30万円
特徴:
・契約形態は利用権方式
・生活支援等のサービスを受けられる
・介護サービスは必要に応じて外部と契約

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
入居条件:60歳以上もしくは要支援・要介護認定を受けた60歳未満
費用:敷金 約15~50万円 月額費用 約10万~30万円
特徴:
・契約形態は賃貸借契約
・生活相談・安否確認等のサービスを受けられる
・「介護型」であれば介護サービスも受けられる

どちらも比較的介護度が低い方を想定した施設ですが、細かい部分で違いがあります。

大きな違いは契約形態でしょう。「住宅型」は居室や設備の利用権利を得る利用権方式ですが、サ高住はアパートやマンションを借りるのと同じような賃貸借契約です。

また、サ高住は住宅としての色が濃いため、好きな時間に食事や入浴ができる傾向にあります。キッチンや浴室がついた居室もあるなど、生活の自由度は高めといえます。
一方の「住宅型」は介護施設としての色が濃いため、一日のスケジュールがある程度決められていることが多いでしょう。

レクリエーションやイベントは、サ高住と比べて「住宅型」のほうが充実している傾向です。

3種類の有料老人ホームの違いを理解して最適な施設選びを

有料老人ホームには「介護付き」、「住宅型」、「健康型」の3種類があり、それぞれに特徴があります。
ひとえに有料老人ホームといっても、入居条件やサービス内容には大きな差があるので、入居を検討する際は3種類の違いを理解し、入居予定のご本人の状態やニーズに合った施設を選ぶ必要があります。

オアシス介護では、全国各地の有料老人ホームを多数掲載しています。都道府県や入居時・月額の費用などで絞り込みながら検索できるので、ぜひお気軽にご利用ください。

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