グループホームとはどんな施設?入居条件やサービス内容、費用相場を解説

グループホームとは?

別名「認知症対応型共同生活介護」とも呼ばれており、認知症の高齢者が専門スタッフ支援のもと、集団で生活を行う家です。

入居者は1ユニット5~9人の小規模で共同生活をします。一つの施設につき最大3ユニットまで認められており、施設全体での定員は最大27人です。
少ない人数で各自が自立した生活を送ることで、認知症の症状の悪化を抑えることを目的としており、介護保険法に基づいたサービスを提供しています。

グループホームにはもうひとつ、知的障害者や精神障害者が自立的に生活するため共同生活を行うタイプもありますが、ここでは認知症高齢者を対象としたタイプについてのみ解説します。

その他の高齢者施設・住まいとの違い

グループホーム
入居対象者:認知症の診断を受けた要支援2~要介護度5の65歳以上高齢者
役割:自宅に近い環境を作り、認知症の進行を和らげる

介護付き有料老人ホーム
入居対象者:自立~要介護5の高齢者*
役割:在宅では生活が困難な高齢者のために介護を中心としたサービスを提供する

住宅型有料老人ホーム
入居対象者:自立~要介護5の高齢者*
役割:高齢者が安心して自立した生活を送れるよう、安否確認・生活支援を中心としたサービスを提供する(※介護サービスは外部契約)

サービス付き高齢者向け住宅
入居対象者:60歳以上の方 要介護認定を受けた60歳未満の方
役割:高齢者が安心して自立した生活を送れるよう、安否確認・生活相談を中心としたサービスを提供する(介護サービスは外部契約)

特別養護老人ホーム
入居対象者:要介護3~5の65歳以上高齢者
役割:常時介護が必要で、在宅での生活が困難な高齢者向けの施設。24時間の介護サービスを提供する

※詳細条件は施設により異なる

高齢者向けの施設は、種類によって、特徴や入居対象者、役割などが異なります。
グループホームが他の施設と大きく違う点は、認知症の方同士が少人数で生活し、症状のケアを目的としていることでしょう。入居条件は高くなりますが、その分、それぞれの症状に合わせたケアを受けられます。

グループホームの入居条件

□年齢が65歳以上
□要支援2または要介護1~5の介護認定を受けている
□医師により認知症の診断を受けている
□施設と同一の市区町村に住民票がある

グループホームに入居できるのは、原則65歳以上かつ要支援2または要介護1~5の認定を受け、認知症と診断された方です。

ただし、65歳未満でも初老期認知症を患っている方、年齢に関係なく発症する若年性認知症と診断された方なども利用できます。
要支援2の方であれば、介護予防の届け出を提出している事業所のみで入居が可能です。

また、グループホームは地域密着型サービスのため、住民票がある地域の施設にのみ入居可能です。

グループホームの主なサービス

・機能訓練(リハビリ)
・入浴介助
・排せつ介助
・食事の提供・介助
・洗濯や掃除などの生活支援
・緊急時の対応
・レクリエーション

グループホームでは、入居者の能力に応じた介護・生活支援のサービスを提供します。
認知症の進行を和らげる目的のもと、基本的には各入居者が自分でできることは自分で行い、スタッフは入居者のできない部分のみ介護・補助するという形です。

そのため、入居者本人ができるのであれば、職員と一緒に食事を作ったり、掃除などの家事をしたり、配膳をする施設もあります。

認知症の症状改善が期待されているレクリエーションは、手先を動かすゲームや園芸療法が取り入れられており、イベント時には地域交流を行う施設も多くあります。

医療ケアは原則行わない

グループホームには医師や看護師の配置義務がないため、原則として医療ケアは行いません。ただし介護職員による、服薬管理や健康管理(バイタルチェック)、医療機関への通院介助は可能です。
近年では医療職が配置された施設も増加傾向にあります。

グループホームでかかる費用相場

グループホームでは、入居時にかかる初期費用と継続的にかかる月額費用の両方が必要です。それぞれについて詳しく解説していきます。

入居時にかかる費用

入居一時金や保証金などが必要です。金額は0~100万円程と、施設によって幅があります。平均相場は、数万~20万円程度です。

入居一時金はグループホームに入居する権利を得る費用で、施設によって償却期間と償却率が異なるため確認が必要です。

一方の保証金は家を借りる際の「敷金」のようなものです。退居した際に居室の原状回復費用や滞った月々の賃料などにあてられ、差し引かれた残りが返金される契約が多くなっています。

継続的にかかる費用

月額費用として主にかかるのは、日常生活費と介護サービス費です。相場は、合計で15万~20万円程度。

日常生活費とは、居住費や食費、光熱費、雑費を指します。一方の介護サービス費は、その名の通り介護サービスにかかる費用で、要介護度や施設内のユニット数によって上下します。

グループホームの1日の流れ

7:00 起床
8:00 朝食
9:00 口腔ケア、掃除・洗濯など
10:00 レクリエーション・散歩・体操など
11:00 昼食準備、昼食、後片付け
13:00 健康チェック、往診の先生による診察
14:00 趣味・機能訓練など
15:00 おやつ、自由時間
16:00 入浴
17:00 夕食準備、夕食、後片付け
19:00    自由時間、口腔ケア
21:00 就寝

上記は一例ですが、グループホームでは、生活リズムを整えるために時間ごとのスケジュールで生活します。

掃除や家事、着替えなどはできる限り利用者本人が行い、できないことはスタッフがサポートします。
自由時間や趣味の時間もあり、本人の意思を尊重した生活ができるでしょう。

グループホームの選び方

グループホームを選ぶ際に注目したい6つのポイントを解説します。ポイントを把握したうえで施設見学をし、ミスマッチのない施設を選びましょう。

費用

月額費用(居住費・食費・水道光熱費・日常生活費・介護サービス費)がどれだけかかるかを確認しておきましょう。
後々、思った以上に高額になってしまい、支払いが難しくなっては元も子もありません。施設側もミスマッチを防ぐため、丁寧に答えてくれるポイントでしょう。

費用に関する不明点は事前にまとめ、見学の際などに聞いてみてください。
また、退居する際の費用も、入居を決める前に確認しておくと安心です。

立地

グループホームの周辺環境や、家族の住む場所からどれほどの距離があるのかを確認しましょう。

家族の住む場所から近い施設であれば、気軽に顔を合わせることができます。何かあった際もすぐに駆けつけられるので安心です。
駐車場の有無や交通の便も併せてチェックしておきましょう。

また、地域の雰囲気だけでなく、地域住民とどういった交流イベントがあるかも聞いておくとよいでしょう。地域住民と積極的に交流するグループホームも多く、認知症の方にとってはよい刺激になります。

サービス内容

利用者本人が大事にしたいポイントを軸に考えましょう。
例えば、1日でも長く自分の足で歩きたい人なら機能訓練や運動に力を入れている施設、料理や掃除などの家事を継続したい人なら入居者も一緒にできる施設、などです。

サービス内容はグループホームごとに異なります。入居者本人が楽しいと思える生活を送れれば、認知症の症状の緩和・進行の遅延に繋がることも期待できます。
本人の希望や不明点は、施設へ質問して確認しておきましょう。

医療体制

グループホームは原則、医師・看護師の配置義務がなく、医療処置が必要になった場合は退去しなくてはならない可能性があります。
持病があったり長期的な居住の希望があれば、医療体制が整ったグループホームを探してみましょう。

施設によっては看取り対応もしています。希望がある場合は事前に確認しておいてください。

スタッフの人数

グループホームの人員配置は、日中であれば入居者3人に対してスタッフ1人、夜間は1ユニットに1人と義務付けられています。
もしこの基準よりスタッフの配置が充実していれば、見守りの目が行き届きやすくなるといえます。

施設の雰囲気

見学の際には、スタッフと入居者、スタッフ同士、入居者同士の雰囲気をよく観察しましょう。
立地やサービス内容が希望の条件を満たしていても、雰囲気が悪く居心地が悪くては毎日を楽しめません。

グループホームのスタッフや入居者の表情、言葉遣いに注目し、嫌な気持ちがしないか、余裕のない雰囲気はないかを確認しましょう。

グループホーム入居までの流れ

グループホームに入居するまでの手順を詳しく紹介します。

1.問い合わせ・資料請求

まずは、入居を検討するグループホームの資料を請求します。1か所だけではなく複数施設の資料を取り寄せ、サービス内容や費用を比べながら検討しましょう。
資料請求は事業所のHPからもできますが、老人ホーム検索サイトを利用すると一気に複数の資料請求ができるので便利です。

2.見学

資料をもとに候補をしぼったら、今度は実際に施設まで足を運んで見学します。
施設により異なりますが、目安の所要時間は1時間程度です。紙の資料やインターネットでは分からない、施設の雰囲気や設備を確認しましょう。
不安なことや不明点は事前にメモなどでまとめ、見学時に質問することをおすすめします。

3.入居申し込み

見学を終えて入居したいグループホームを決めたら、いよいよ申し込みです。施設を直接訪ねるまたはケアマネジャーに相談し、申し込みの手続きを進めてください。

申込書には入居する本人の心身の状態などを記入する欄があるので、詳しく書きます。

4.必要書類準備

介護保険証・健康保険証などの必要書類を用意します。
また、グループホームの入居には、医師による認知症の診断書が必要です。入居手続きに間に合うよう、早めにかかりつけ医へ依頼しましょう。
かかりつけ医がいない場合は、地域包括支援センターなどに相談すると病院を紹介してもらえます。

5.面談

施設の担当者、入居する本人とその家族で面談を行います。面談場所は自宅の他、本人が入院中であれば病院で行われる場合もあります。
事前に提出した書類をもとに、入居後の要望や気を付けてほしいこと、身体の状態などについてヒアリングします。不安な点や悩んでいる点なども、ここですべて話せるとよいでしょう。

6.契約

医師からの診断書などをもとに入居審査が行われ、問題がなければ契約です。
契約書や重要事項説明書、利用料金明細書などが渡されるので、必ず隅々まで目を通して、気になることは契約書を交わす前に確認しておきましょう。書類には、費用や退所条件などが細かく書かれています。

7.入居

契約が完了し、入居日が決まったらいよいよ利用開始です。
荷物の運搬を引っ越し会社に頼むのか、自分たちで運ぶのか、事前に決めておきましょう。
荷物や家具は利用者本人が慣れ親しんだものを持っていくと、新しい環境でも安心して過ごしやすくなります。

最適なグループホーム選びを

認知症患者を対象とした入居型施設、グループホームについてご紹介してきました。グループホームでは、認知症の症状がある方に特化した施設の運営を行っているので、認知症の症状緩和や進行を遅らせる効果が期待できます。
施設ごとに少しずつ特徴が異なるので、ご紹介した内容を参考に、過ごしやすいグループホームを見つけてくださいね。

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