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有料老人ホームにかかる費用・料金は?

有料老人ホームにかかる費用・料金
老人ホーム探しで気になることのひとつが「費用」ではないでしょうか。
公的施設なら負担を抑えることができますが、特別養護老人ホームは低費用ゆえの人気の高さから、入居するまでに長い期間、順番待ちをしなければならないケースも多いのが現状です。
有料老人ホームであれば、件数も多く、施設によってさまざまな違いがあるため、より入居者本人に適した施設を探すことができます。ですが一般的に、とにかく高額であるというイメージもある有料老人ホーム。実際はどれくらいの予算から検討可能となるのでしょうか?

介護付きと住宅型の費用の違い

まず、有料老人ホームとは、一言でまとめれば民間企業が経営する高齢者向け居住施設のことです。福祉事業でありつつも住居サービスを提供するビジネスであるため、料金設定や運営方針は施設ごとにさまざまです。

介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームの3タイプを合わせて有料老人ホームと呼びます。
健康型の施設数は全体の1%にも満たず、費用負担も高めな傾向にあるため、ここは、選択肢として現実的な介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームについて見ていきましょう。

介護付き有料老人ホームは、その名の通り住居提供のみならず介護サービスも包括している点が最大の特徴です。HPや広告に「介護付き」「ケア付き」の文言を掲げるためには、スタッフの人数や24時間ケア体制の確保、医療機関との連携など厳格な基準が定められています。
要介護度が上がった後も安心して生活できる代わりに、利用料はかさみがち。施設ごとにばらつきはありますが、公益社団法人全国有料老人ホーム協会の資料によると、介護付きはおおむね月額20万から30万円の費用がかかります。

それに対し、住宅型有料老人ホームの平均的な月額料金は15万円以下。原則として健康で自立した高齢者の入居を想定し、設備や人員配置に関する厚生労働省の基準もゆるいため、費用も比較的低額ですむのです。
ただし、介護サービスの利用については外部の事業者と別途契約する必要が生じるとともに、施設で対応できないほど要介護度が上がったときには退去を余儀なくされる場合があります。

コストが高い代わりに手厚いケアを期待できる介護付き有料老人ホームと、低コストで最小限のサービスを受ける住宅型有料老人ホーム。どちらが適しているかは身体状態などによっても変わりますし、結果として住宅型のほうが費用が高くなることもあるので注意が必要です。

入居一時金とは

有料老人ホームに入居するときに、まず支払うことになるのが入居一時金。これは、いわば権利料です。多くの場合、有料老人ホームの利用は終生におよびます。居室と共同設備というハードの使用権分の料金をまず預けたのち、実際の生活にかかる費用を月々別途支払っていくこととなります。

入居一時金はごく小額から数千万円まで施設ごとにまちまち。介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームの間で顕著な傾向の違いはなく、設備の充実度や運営方針によるところが多いようです。
全体の相場を把握するというよりは、同程度の規模、立地条件のホームを数件比較して妥協点を見極めるのが順当でしょう。

また、最近は入居一時金ゼロ円の有料老人ホームも増加しており、まとまった金額を用意するのが難しい方も入居を検討することが可能です。
とはいえ、一時金の分の支払いが家賃として実質上乗せされるかたちになるため、月々の利用料が高額になるケースもあります。公益社団法人全国有料老人ホーム協会によると、有料老人ホームの平均的な居住年数は2年から4年ほど。入居一時金がゼロ円でも、上乗せ幅次第ではトータルのコストがかさむ場合も考えられますから、注意が必要といえます。

年齢や健康面なども鑑みて、「今」だけにとらわれず「将来」も見据えて検討するとよいでしょう。単純な額面のみにとらわれず、さまざまな視点から検討していきたいですね。

入居一時金の償却期間の考え方

支払った入居一時金の一部は退去時に利用者に返還されるケースがあります。一部とは、一時金全額から償却分を差し引いた残金です。
償却とはなじみがないと意味をつかみにくい言葉ですが、この場合、家賃などとして支払い処理をした分の金額、と考えればわかりやすいかもしれません。

多くの有料老人ホームでは初期償却金が設定されており、その金額は入居と同時に施設側が受領して利用者の手元には戻りません。
総額の何%までを初期償却するか統一されていないため、ゼロ%から80%程度まで、施設ごとに幅があります。一時金が100万円以下の施設なら入居時に100%償却というケースも珍しくありません。

なお参考までに、内閣府認定の公益社団法人全国有料老人ホーム協会のアンケート結果では、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホームともに約半数の事業者が初期償却率を15%以下に収めています。

入居一時金は月ごとあるいは期間ごとに定められた割合で目減りを続け、一定の年数で全額が施設側にわたることとなります。入居一時金として支払った先渡し分の家賃・生活費を使い切ったという状態です。
つまり、全額使い切るまでの期日設定が長ければ長いほど、入居一時金はゆるやかなペースで減っていくわけです。これを償却期間と呼びます。

償却期間は入居時の年齢などの条件による場合もありますが、介護付き有料老人ホームでは約5年から10年、住宅型有料老人ホームの場合は10年未満に設定する施設が多いようです。ですが、こちらにも明確な基準はないため、個別に確認していく必要があります。

有料老人ホームの月額利用料

有料老人ホームでの生活は、食事の提供や居室の清掃などの支援を受けつつ営まれていきます。
入居者はそれらのサービス費や食費、光熱費、そのほかに施設の管理費、居住費、必要に応じて紙おむつ代や日用品の購入費などを月々支払わなければなりません。それらを総称して月額利用料と呼びます。

介護付き有料老人ホームではおおむね12万から30万円ほど、住宅型有料老人ホームにおいては10万から25万円前後が月ごとにかかる見込みです。入居者の自立度が高く施設側の負担が減る分、住宅型の方が基本的にはリーズナブルといえます。

サービスや人員配置の手厚さ、施設のグレードやレクリエーションの経費がダイレクトに反映される部分ですから、事業所ごとの差が大きく、地域によっても相場は変動します。
また、入居時に必要経費をまとめて支払う全額前払い方式と、入居一時金ゼロ円の月払い方式、一時金を支払いつつ月々の精算もある併用方式、この3つのプランの違いからもひと月当たりの料金は変わります。

そして、毎月発生する料金として重要なのが、介護保険料です。介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームで大きく異なるポイントですから、次で詳しく見ていきましょう。

有料老人ホームでの介護保険の自己負担額

介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームとの最大の違いのひとつが、介護保険を利用した際にかかる自己負担額です。

まず、介護付き有料老人ホームでは、入居者は居住施設との間で介護保険の利用契約を結び、要介護度に応じて5段階に分かれた一定の金額を支払います。1割負担の場合、要介護度1ならば16,000円程度、最重度の要介護5で24,000円程度が目安です。
施設スタッフ、または施設の判断により外部から提供される介護サービスの自己負担額は、原則この固定金額のみに収まります。ただし、地域ごとに単位の換算方法が若干違いますから、事前に確認しておきましょう。

●介護付き有料老人ホームにおける介護保険サービスの自己負担額

介護付き有料老人ホーム 介護保険サービスの自己負担額

*1単位10円、自己負担1割、1カ月30日の場合

すなわち、病気や怪我などで身体機能が低下し、24時間の手厚い介護が欠かせない状態に陥ったとしても、介護保険料の支払いに関しては月定額以上のものを請求される心配がありません。介護の面でも金銭面でも、安心して居住を続けることができそうです。

介護付き有料老人ホームにはこのような介護サービスがついており、このような施設を「特定施設」といいます。
施設探しを始めるとたびたび目にする「特定施設」という文言は、厚労省の基準を満たした介護施設であることを示すと同時に、こういった特殊な介護保険の算定がなされることも指しています。
逆に、「特定施設」の認定が下りていない事業所が「介護付き」「ケア付き」と称することは禁止されています。参考までに覚えておきましょう。

一方、住宅型有料老人ホームにおいては、「介護付き」の施設ではありませんから、介護サービスは外部の事業者と別途契約して利用することとなります。最近ではホームに訪問介護サービスの事業所やケアステーションが併設され、スムーズに介護サービスを受けられるのが売りの住宅型も増えています。
自宅にいた頃から利用していたデイサービスへの通所、なじみの訪問サービスの指定も、距離などの条件さえ許せば施設側からの制約はありません。入居先のスタッフが当人と相談のうえ、希望にそう介護計画を作成してくれます。

元気なうちは低コストの住宅型有料老人ホームで生活し、必要な分だけの介護サービスを利用できる……介護付きより住宅型の方が圧倒的に費用を抑えられるように思えますが、一概にそうとは言いきれません。
住宅型有料老人ホームでは、介護保険の適用は在宅時と同様に、利用時間とケアの内容に応じて費用がかさんでいきます。

具体的には、20分未満の身体介助1回につき、自己負担1割の場合でおおむね170円ほど。30分~60分なら約400円、60分~90分で約580円と、定められた金額が加算されていく仕組みです。
仮に1日1時間の介助を受けるだけでも、月12,000円程度の介護保健の自己負担額が生活費のほかに発生するということです。

介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームには、このような介護サービス費の違いがあります。介護保険の自己負担額に関しては、要介護度2をさかいにコストが逆転する傾向が見られます。

2017年8月に見直された高額介護サービス費の制度により、月々の介護保険料が所得や課税額別の上限を超過した場合、申請すれば払い戻しを受けることができますから、その点も考慮したうえで自己負担分を見積もりましょう。

基本サービス以外にかかる費用

続いて、基本的なサービス料に含まれない費用に関して把握していきましょう。

まずは、水準以上のサービスを維持していくために請求される代金です。
たとえば、介護付き有料老人ホームの場合、利用者3人につき1人の職員を必ず配置しなければなりませんが、より手厚いケアを提供するために2人につき1人のスタッフが付くとしている施設の場合では、当然人件費がかさみます。
このようなプラスアルファのサービスを行なっている施設では、やはりそれだけの費用がかかります。より質の高いサービスを受けるために必要な対価ですから、ご自身やご家族にとってのニーズを見極めたうえで、このようにプラスでかかる費用を見極めていきましょう。

そのほかにも、介護保健サービスの対象外となるオプションサービスがあります。通院の付き添いや理美容サービス、買い物の代行など、介護保険の対象とならない生活支援は、便利ですが実費で支払わなければなりません。
これらの内容と料金に関しては契約書に明記されており、HPや説明資料に掲載していることがほとんどです。相場を調べておくと実際の生活費をイメージしやすくなります。

これらは介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームの間に大きな差はなく、事業者の方針が色濃く反映される部分です。

有料老人ホーム退去時の返還金

有料老人ホームの利用は基本的には終生におよびますが、「入居してみたら想像と違ったので退去したい」「重い病気にかかってしまい長期入院の必要がある」などのさまざまな理由で退去することも充分に考えられます。

償却期間内の退去であれば、基本的に返還金があります。しかし、退去時の返還額は施設による取り決めによって違いがあるため、各施設への確認が必要です。ですが、最低限のルールも存在しています。
厚生労働省の資料によれば、有料老人ホームに関する消費者相談の内訳で圧倒的に多いのが契約・解約に関するトラブルです。退去時に実際いくら戻ってくるのかを理解していないとトラブルの元になるので、しっかり理解しておきましょう。

クーリングオフ制度

まず何よりも先に覚えておきたいこととして、クーリングオフ制度があります。これは、有料老人ホームの契約にも適用されます。
正式には「短期解約特例」と呼ばれ、入居日から起算して3カ月内の契約解除に際して、実費を除いた入居一時金を返金するという取り決めです。
90日ルールとも称され、従前は法的拘束力がなく指導方針に過ぎないものでしたが、老人福祉法改正により明文化されました。2012年4月1日から施行されています。

事前説明と食い違うシステムや職員の対応、サービスの質など、施設での生活は実際に始めてみなければわからない点が非常に多く、隔離された空間のなかで入居者は弱い立場となりがちです。
そんなとき、入居一時金という金銭的な弱みまで握られている状態では、退去する判断も難しくなってしまうものです。

90日ルールは、そういったリスクから高齢者を守るための重要な制度です。事実、法改正の前は、短期解約者に対しても入居一時金を返さない、適用期間を独自に30日に短縮するなどの行為が横行し、トラブルのもととなっていました。
通常のクーリングオフは、自らが足を運んで商品を購入した場合などには適用されませんから、特殊な措置といえるでしょう。それだけに、各事業者へ健全な運営をうながす、安全装置としての意義がうかがえます。

前払い金の保全措置

こちらも、前払い金=入居一時金が不当に扱われることを防ぐための取り決めです。事業者に対して、仮に会社が倒産したとしても償却していない分、つまり家賃として消費していない分の入居一時金を利用者に返金できるよう対策を講じることを義務付ける制度です。

具体的には、銀行などの金融機関と連帯保証委託契約を結ぶ、対応する保険に加入するなどです。こうして、万一のリスクに備えます。
これにより、中途退去や死亡に際して、500万円までの前払い金が施設側の事情によらず確実に返金されるようになりました。こちらも2017年の法改正によって、経過期間を置きつつ将来的に全ての施設に適用される運びです。

これらの解約時の返金に関する規約を曖昧にしたり、独自の基準を入居者に押しつけようとしたりする事業者は法に抵触しています。金銭的な損失だけでなく、もっと深刻なトラブルを招く恐れもあり、注意が必要です。

90日ルールと前払い金の保全措置はともに、利用者保護の観点ではまだ改善の余地はありますが、悪徳業者を見分ける材料ともなる大切な制度です。
介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホームのどちらを検討する場合にも、頭の片隅に留めておきましょう。

有料老人ホームでの費用トラブル事例

ここで、費用関連のトラブルに巻き込まれてしまった事例の概要をいくつか紹介していきます。

国民生活センターなどに寄せられた苦情・相談で目立つのは、やはり金銭がからむ内容です。そのなかには、想定していたよりも月々の支出が大きく、納得がいかないという相談もあります。
事前説明の場で、家賃、食費、管理費などの主要な出費に関しては認識していても、レクリエーションの活動費などプラスアルファの額面に対して理解が足りないときに起こりがちなトラブルです。
利用者や家族は施設のシステムについて納得がいくまで質問を重ねるべきですし、事業者側は可能な限りわかりやすい説明を心がける義務があります。

公益社団法人全国消費生活相談員協会の老人ホーム関連110番報告書によると、「清掃料や健康相談の費用が別途かかっているが明細もない」「参加が任意の行事で毎月数万円かかる。任意とはいえ事前に教えてほしかった」などの相談もあるようです。

また、「入居一時金を支払ったが、入居予定日に本人が亡くなった。入金日が入居日となり30%を差し引かれるという説明が、納得できない」「自分の入居時に初期償却が15%だったのに、最近入居した人は5%。1年4カ月で退去したが、入居期間中にかかったとされる費用が高額すぎる」など、解約時の一時金をめぐる苦情も多いようです。

ただし、この報告書の「老人ホーム関連トラブル110番」が実施されたのが2015年。短期解約特例(クーリングオフ制度)や前払金保全措置が確実に行われていれば、現在では少し改善している可能性もあります。
ですが、契約書をきちんと確認し、不明点は事前にすべて質問して納得した上で入居を決めることがトラブル回避につながります。もし身近に老人ホームについて知識のある知人などがいれば、見学の際などに付き添ってもらうのも有効でしょう。

そのほかにも、事業者の経営不振のあおりを受けて返金処理が遅延する、家賃や食費の値上げが断行されるといったケースも見受けられます。
「退所後、返金されるという額が半年後に半額、何度も催促してようやく1年後に残りも返金されたが遅すぎる」、またサービス付き高齢者向け住宅のケースにはなりますが、「事業者の勝手な理由で、一方的に家賃11万円を4万円も引き上げられた」といった苦情もあります。
検討段階で充分に情報収集して、健全な運営を保っていく体力のある事業者か否か、見極めたいところです。

介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームを問わず、費用に関したトラブルでは、契約時は納得できた条件がいざとなると受け入れがたい、という心理が根底にあることもあるようです。
表面上の理解ではなく、一見してわかりにくい細部にまで踏み込んで、万が一のことが起きても納得できる心構えを持って入居を決定しましょう。
契約内容について事業者側との齟齬をなくしていく作業は、信頼関係を築いていく第一歩ともなります。

有料老人ホームの相場観

結局のところ、介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームともに、明確な価格設定はないため、施設によって有料老人ホームの相場は大きく異なります。

有料老人ホームの費用に差が生じる理由のひとつが、所在地です。
例えば、東京都内などの都心部であれば、やはり費用も高めになります。全国の有料老人ホームの入居一時金の平均は、低めにみた場合で430万円前後、月額利用料は18万円程度。
一方、東京都では入居一時金470万円、月額23万円程度(オアシスナビ調べ)ですから、かかる費用に違いがあることがわかります。立地やサービス内容によって、この差はさらに開きます。

全体の相場を意識しつつも、同じ地域、同じくらいの規模の事業者の資料を複数集めて、おおよその価格帯をつかんでいく方が現実的といえます。
インターネットの検索サイトなどを活用して、情報収集を行いましょう。

また、サービス提供の内容やハード面の充実度によっても費用は変わります。単純に安い・高いだけではなく、立地やサービス内容などと料金がつりあうかを見極めていく必要があるでしょう。

払える費用の計算方法

介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームのどちらも、入居一時金はもちろん、月額利用料の全てを年金でまかなうことは難しいケースが多そうです。
全体的な費用の仕組みがわかってきたところで、根本に立ち返り、いくらまでなら予算の範囲内といえるのか、払える金額を計算していきましょう。

まず、入居者本人の資産について把握します。預貯金の額はもちろん、株式、保険、不動産や有価証券、宝石・美術品などの財産を足した数字から、ローンや借用金を引き算しましょう。
これで現在の資産を割り出すことができます。ご家族からの支援が見込める場合は、その金額も資産として上乗せします。

続いて、入居予定年数を仮置きします。「100年-現在の年齢」で計算してみましょう。仮に現在70歳ならば、30年。一年分の年金受給額に30をかけた数も、資産額にプラスします。これで、おおよその総資産がつかめるはずです。保証人になっている場合も、その内容を把握しておきましょう。

●総資産
・預貯金
・株式、保険、不動産や有価証券など
・美術品や宝石などのその他財産
・年金(「100年-現在の年齢」の合計額)
・家族からの支援(ある場合)
*これらを足した数字から、ローンや借用金を差し引く
*保証人になっている場合は、その内容や金額も考慮

総資産を計算したら、100歳まで老人ホームで生活するために使えるおおよその金額がわかります。
次に気になる有料老人ホームをいくつかみつくろったら、実際にかかる月あたりの費用を計算しましょう。入居を希望するホームの食費・光熱費などの月額費用を調べたり、生活にかかる費用、保険・医療にかかる金額、お小遣いなど、実際の標準的な生活にかかる費用を予測しておくことが重要です。

もし現在比較的元気であっても、将来疾患などで医療費がかさむ場合や、有料老人ホームの予期せぬ値上げなども考えられるため、余裕のある予算組みをしておくことをおすすめします。

月々にかかる費用を計算したら、その金額に12(カ月)をかけ、さらに入居予定年数をかけます。この金額を総資産から引き算した残りの金額で、入居一時金として支払える額、あるいは入居費用のゆとりの分が決まります。

総資産-月額費用×12カ月×(100-年齢)=入居一時金支払い可能額

この計算方法を覚えておくと、一時金も含めた施設の入居費用から必要な資金を逆算することも可能です。

有料老人ホームで受けられる税金控除

有料老人ホームにかかる費用はここまで見てきた通りですが、支出を抑えることも考えてみましょう。有料老人ホームに支払ったお金は、税金控除の対象となるのでしょうか。

特別養護老人ホームなどの公的な高齢者施設では、施設サービスに対して支払った介護費・居住費・食費の半額が医療費控除の対象となりますが、有料老人ホームは同様の控除の対象とはなりません。
しかし、通院や訪問診療を受けて発生した治療費や、使用頻度の高いおむつ代などは控除の対象となります。申請手続きに必要な領収書や書面をきちんと保管しましょう。

そして、施設入居者でも子などと世帯をまとめることで、条件によっては扶養控除を受けることが可能です。最大年間48万円が還付されるシステムはぜひ活用したいところです。
さらに、同一世帯であれば医療費の年間上限に関する控除がまとめて適用されることも重要なポイントです。

まとめ

家族に見守られて自宅で過ごす余生は何ものにも代えがたい安心感が得られますが、専門家によるケアを受けつつ、同年代の仲間と共同生活を送ることができる老人ホームでの生活にもたくさんのメリットがあります。
費用の計算をしっかりとして、無理のない老人ホーム選びをしましょう。

一般的な老後資金の目安は3,000万円、余裕を見れば4,000万円とも言われていますが、ここまで説明してきた通り実際の必要額はさまざまな要素が絡み合って決まります。

情報収集に力を入れて、入居するご本人だけのライフプランにそった料金相場を割り出すことと、入居前に不明点は全てつぶしていくことが、トラブルのない有料老人ホーム選びにつながっていきます。

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