認知症の方が入居できる老人ホームの種類は?サービス内容や費用を解説

記事公開日 2023/02/06

記事公開日 2023/02/06

認知症の方が入居できる老人ホーム

認知症の症状が進行すると、ご家族の負担や心配は大きいものになってしまいます。しかし、どのタイミングで老人ホームへの入居を検討するべきか悩んでしまうかもしれません。
この記事では、認知症の方が入居できる老人ホームの種類や、入居を検討するタイミング、老人ホームに入居するメリットについて紹介します。

 

認知症の方の老人ホーム探しは早めがおすすめ

何度も同じことを聞く、しまった物の場所がわからなくなるなど、認知症の症状が出てきたらご家族は心配かと思います。老人ホームへの入居も頭をよぎるかもしれませんが、どのタイミングで探すべきでしょうか。

認知症の症状はおおむねゆっくりと進行しますが、重度になれば判断力の著しい低下などがあります。そうなると家族の介護負担が増大する可能性も少なくありません。

短い期間で悪化するようなケースもあり、本当に困ってから老人ホームを探しても希望する施設がなかなか見つからなかったり、入居までに時間がかかったりする恐れがあります。

しかし認知症が軽度のうちに探せば、ご家族の介護負担を減らせるでしょう。また、ご本人の意思で老人ホームを選択できるため、より自身に合った老人ホームに入居できます。

老人ホーム相談室LP

認知症の方の老人ホーム入居を検討するタイミング

認知症の方の老人ホーム入居を検討するタイミング

認知症の方が入れる老人ホームを検討するタイミングには、主に以下の3つがあります。

可能であれば、認知症の症状が軽度のうちに老人ホームを探し始めましょう。症状が軽ければ、ご本人の意思を尊重しやすくなります。

認知症の症状が出はじめたとき

認知症の初期は「少し前の出来事をすぐ忘れる」などの物忘れや、「うまく片付けができない」といった症状が代表的です。悪化していくと、慣れた道で迷ったり、家族のこともわからなくなったりして、目が離せない状態になることも。

認知症が進行して在宅介護が難しくなってから老人ホームを探そうとしても、探す時間が十分にとれない可能性があります。老人ホームは「今すぐに入居」というつもりではなくても、早めに探しておくと安心です。

介護者がいないとき

認知症の方を1人にしておくと、命に危険が生じることも考えられます。
例えば、認知症の症状の1つに「徘徊」があります。誰も家にいない時に家を出てしまうと、自宅に帰れなくなったり、事故や事件に巻き込まれたりする可能性も。

また、コンロの火を消し忘れて火事を起こしたり、オレオレ詐欺をはじめとした詐欺被害に遭ったりする危険性もあります。

一人暮らしや日中はご家族が外出しているなどの理由で認知症の方が1人になる時間が多いのであれば、老人ホームを検討しておくと安心です。

介護の負担が大きくなったとき

在宅介護で家族にかかる精神・身体的負担は少なくありません。気が付くと雪だるま式に大きくなってしまうこともあります。
余裕がなくなると、ご本人にきつくあたってしまうこともあるでしょう。

最悪の場合は、介護者自身が疲労で倒れてしまうかもしれません。こうなっては、ご本人とご家族の双方にとってマイナスです。

介護が負担で辛いと感じたら、無理せずに老人ホームを検討しましょう。

認知症の方が老人ホームに入居するメリット

認知症の方が老人ホームに入居するメリット

認知症の方が老人ホームに入居するメリットは下記の3つです。

これらのメリットがご本人やご家族にどのような影響を与えるのか、ひとつずつ解説します。

介護のプロによるケアが受けられる

老人ホームでは介護のプロにより、下記のようなケアが受けられます。

・排泄・入浴など身体介護
・清掃や洗濯など生活援助
・リハビリテーション
・機能訓練

老人ホームであれば、多くの施設で上記のようなサービスを提供しています。
ただし、住宅型有料老人ホームなどの一部の施設種類では、介護サービスを利用する際に外部の事業者と別途契約が必要です。ケア内容の詳細は各施設に確認が必要でしょう。

認知症ケアに特化した施設にはグループホームがあります。グループホームは認知症の診断を受けた方のみが入居する施設で、専門の職員と家庭的な雰囲気の中で生活を送ります。認知症の進行を抑えることが目的です。

また、老人ホームの中には「認知症ケア専門士」などの資格を持った介護職員がいる施設もあります。認知症ケアに関する知識や技術に長けたプロがいればより安心です。

レクリエーションで認知症の進行を抑制できる

多くの老人ホームが実施しているレクリエーションには、さまざまな効果があります。
指先を使った物作り、クイズ、塗り絵などは脳に刺激を与えるため、認知症の進行抑制が期待できます。

昔懐かしい歌を聴いたり歌ったり、思い出の写真や映像を見たりすることは回想法になります。回想法を行なうと自発性や集中力が向上し、認知症の進行予防につながるのです。

体操などの体を使ったレクリエーションでは、普段使わない筋肉も使うため、身体機能の維持にもつながるでしょう。

コミュニケーションの機会が増える

自宅では引きこもりがちな高齢者も、老人ホームに入居すれば他の入居者や職員と話したり関わったりする機会が増えます。
人との繋がりが増えることで、日常生活に生きがいや楽しさを感じられるでしょう。
また、会話による脳への刺激は認知症の予防にもつながります。

老人ホーム相談室LP

認知症の方が入れる老人ホームの種類

認知症の方が入れる老人ホームには、主に下記の4種類があります。

ここでは、施設の入居条件やサービス内容について詳しく解説します。

グループホーム

【施設の特徴】
■入居条件

・65歳以上
・要支援2、要介護1~5
・医師により認知症の診断を受けている
・施設と同一の市区町村に住民票がある


■主なサービス

・機能訓練(リハビリテーション)
・身体介護
・生活支援
・食事の提供
・レクリエーション


■月額費用

15万~20万円程度

グループホームとは、認知症の診断を受けた高齢者が入居する施設です。1ユニットは5~9人と少人数。家庭的な雰囲気のなかで日常生活を送れます。
入居者が食事や掃除、洗濯といった家事をできる範囲で行ないながら共同生活を送ることが特徴で、認知症の進行を遅らせる役割もあります。
なお、グループホームには医師や看護師の配置義務がないため、原則医療ケアは行ないません。

特別養護老人ホーム(特養)

【施設の特徴】
■入居条件

・65歳以上
・原則要介護3~5
・40~64歳の特定疾病が認められた要介護3~5


■主なサービス

・機能訓練(リハビリテーション)
・身体介護
・生活支援
・食事の提供
・レクリエーション
・医療ケア


■月額費用

6万~15万円程度

特別養護老人ホームは、常駐の職員が24時間体制で介護サービスを提供する介護保険施設です。認知症の方に限らず、要介護度の高い高齢者が中心に入居しています。
看護師が常駐しているため、胃ろうやインスリン注射などの医療ケアに対応する施設もあります。

入居条件は原則要介護3以上ですが、認知症により日常生活に支障があって在宅生活が困難な場合などは、要介護1・2でも入居を認められることがあります。

月額費用は居室タイプや要介護度などによって異なり、所得が少ない場合は軽減制度もあります。

有料老人ホーム

【施設の特徴】
住宅型有料老人ホーム

■入居条件

・自立~要介護5(施設により異なる) 


■主なサービス

・生活支援
・食事の提供
・レクリエーション  


■月額費用

15万~30万円程度

【施設の特徴】
介護付き有料老人ホーム


■入居条件
・自立~要介護5(施設により異なる)


■主なサービス
・身体介護
・機能訓練(リハビリテーション)
・生活支援
・食事の提供
・レクリエーション
・医療ケア
・生活相談


■月額費用
15万~30万円程度

有料老人ホームは民間の事業者が運営する老人ホームです。
認知症の方が入れるのは介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームですが、なかには受け入れていない施設もあるため、事前の確認が必要でしょう。

「介護付き」は24時間体制での介護サービスがありますが、「住宅型」は施設による介護サービスの提供がありません。「住宅型」で介護サービスやリハビリテーションを受ける場合は、外部の事業者と契約する必要があります。

サービス付き高齢者向け住宅

【施設の特徴】
サ高住(一般型)


■入居条件
・60歳以上
・要支援または要介護認定を受けた40歳以上


■主なサービス
・安否確認
・生活相談
・食事の提供


■月額費用
10万~30万円程度

【施設の特徴】
サ高住(介護型)


■入居条件
・自立~要介護5(施設により異なる)


■主なサービス
・身体介護
・機能訓練(リハビリテーション)
・生活支援
・食事の提供
・レクリエーション
・医療ケア
・生活相談


■月額費用
15万~40万円程度

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、安否確認や生活相談のサービスを受けながら、自宅のような生活を送れる住宅です。
サ高住は、自立度の高い高齢者が入居できる「一般型」と、24時間体制の介護サービスを提供する「介護型」の2種類に分けられます。

「一般型」の主なサービスは安否確認と生活相談です。介護サービスの提供はありません。介護サービスやリハビリテーションなどを利用する場合は、外部の介護事業者と個別での契約が必要です。

一方、「介護型」のサ高住には介護職員が常駐し、24時間体で介護サービスを提供しています。

認知症の方向け老人ホーム探しの始め方

認知症の方向け老人ホーム探しの始め方

認知症のご本人に合った老人ホームを選ぶためには、できるだけ早く探し始めることが大切です。
老人ホーム選びの一歩として下記の方法があります。

・ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談する
・インターネットで情報を集める

ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談する

認知症の方向けの老人ホームを選ぶ際は、まず担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみてください。

ケアマネジャーは地域の介護事情に詳しいため、本人の健康状態などに合った施設を紹介してもらえる可能性があります。

地域包括支援センターは、介護や福祉など多方面から高齢者をサポートする相談窓口で、各市区町村に設置されています。
介護や認知症についての相談も受け付けているため、困ったときには相談に応じてくれるでしょう。

インターネットで情報を集める

インターネットなら老人ホームの情報を気軽にチェックできます。
担当ケアマネジャーがいなくても、地域包括支援センターに赴く時間が取れなくても、インターネットであればいつでも老人ホームの検索が可能です。
各施設のホームページを確認できるほか、老人ホーム検索サイトで複数の施設を比較しながら探すこともできます。

オアシス介護では、ご希望の地域やご予算で老人ホームを探せるほか、お持ちの症状や認知症の有無などに条件を絞って施設を探せます。
ぜひお気軽にご利用ください。

認知症の方の老人ホーム入居に関するよくある質問

老人ホームへの入居を検討し始めると、ご家族にはさまざまな疑問や悩みが湧くかもしれません。
ここでは、認知症の方の老人ホーム入居に関するよくある質問に回答します。

Q.本人が入居を嫌がる場合にはどうしたらいい?

ご家族が老人ホームを検討する一方で、入居を拒む高齢者は少なくありません。
慣れ親しんだ家から離れ、知らない人たちと共同生活することには、誰でも不安や抵抗を感じるでしょう。ご家族はご本人の気持ちを汲み取ることが大切です。

無理強いは禁物ですが、まずは施設の資料を一緒に見ながら、メリットについて話をしてみてはいかがでしょうか。
「もしもの際も見守りがあるので安心できる」「大浴場がある」「クラブ活動では趣味の囲碁を楽しめる」など、ご本人の興味がありそうな話をしてみるのもひとつの手です。

徐々に入居後の良いイメージを抱いてもらい、その次に施設見学に誘うなど順を追って話を進めてみてはいかがでしょうか。

 

Q.老人ホームに入居すると認知症が進むって本当?

施設に入居して生活が変化すると、認知症が進行するリスクがあります。
一方で、他の入居者との交流やレクリエーションへの参加などが「脳の活性化」と「意欲の促進」につながり、認知症の進行が遅くなる可能性もあります。
特にグループホームは認知症の診断を受けた方が入居する施設のため、認知症の進行を抑制する効果が期待できます。

認知症のご本人が笑顔で過ごせるよう、早めに老人ホームの検討を

認知症の方が入居する老人ホームは、できればご本人の症状が悪化する前に探してみてください。軽度のうちであれば、ご本人の意思を尊重できます。
まずはケアマネジャーや地域包括支援センターに相談したり、インターネットで情報を集めたりすることから始めましょう。

オアシス介護では、認知症の方が入れる老人ホームに条件を絞り込んで探せますし、エリアや施設種類ごとでも検索できます。ぜひご本人に合った老人ホームを探してみてください。

老人ホーム相談室LP

著者:オアシス介護